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「アイカツ!」アニメ3期の3DCGモデルに見られる変化 [アニメCG]

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アイカツ3期が始まり2期から出ていた「大空あかり」に加えて「氷上スミレ」と「新条ひなき」そして4人目である「紅林珠璃」が登場しこれで漸く役者が揃った事になる。112話では3期では初となる前期主人公「星宮いちご」が登場し2期からブラッシュアップされたCGモデルによるライブパートが披露された。

と、考えるべきなのだろうが、正直素人目には2期のCGモデルとの差が殆ど分からない。多少の変化は見られるのだがそれが3期から変わったのかそれとも2期後半で変わった部分なのかは全く分からない。ただ、112話のライブパートでいちごが登場した瞬間「何かが違う」とはっきり認識できたのは確かである。そのためその「何か」をはっきりさせるために過去回を見返してみたのだがそこで思わぬ収穫があった。というより「合点がいった」。

事の始まりは75話での神崎美月によるライブパートにおけるワンカットである。
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歌が流れる前のこのワンカット。
アオリの構図によって弧を描いた口元と頬の丸い輪郭線によって今までに見られなかったような顔の凹凸が表現されており最初に見た時妙にここだけ脳裏に引っかかっていたのである。その後特にそこだけ意識して観るような事もなく本編を見続けていたのだが、76話で初めて大空あかりのライブパートを観た時にまた引っかかりを覚えることになる。言語化できない漠然とした感覚だったのだが「明らかにあかりのCGモデルは従来のモノと異なる」と。

大空あかりが中学生であるという事と最新のCGモデルである事から、従来のモデルよりもアップデートがされていると考えるのは当たり前だったのだが、それを差し引いてもぱっと見で「何かが違う」という感覚を覚えるほどの印象があった。

そしてその後102話からあかりを主人公とする3期が始まり「氷上スミレ」と「新条ひなき」が登場するのだが105話でのひなきによるライブパートを観た瞬間に確信した。「ああ、これは明らかに違う」と。

CEDEC2014でのサムライピクチャーズによる講演「『アイカツ! アイドルカツドウ』におけるダンスアニメーション制作事例」において「アニメにおける衣装はセルルックを至上命題にしているわけではない」という趣旨の事が説明されたが、これは私も前々から感じていた事で、69話から観始めた私でもアイカツのCGモデルの衣装が意図的に立体感や素材の質感を強調しているように見えてはいた。なので今後も基本的にはその方針で行くのかと思っていたのだが、そこで105話のライブパートである。

第105話 「はじけるヒラメキ☆」
新条ひなき / 「Good morning my dream」
スマイルドワーフコーデ / VividKiss

新条ひなきのCGモデルを見た瞬間思わず声が出てしまった。
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明らかにセルルックに寄っていたからである。このセルルック感を個人的に分析すると先ず挙げられるのがモデルの輪郭線である。3期のあかり世代のモデルからなのだがCGモデルの一番外側の輪郭線がより強調されるようになっている。今思うと76話でのあかりのCGモデルに感じていた違和感はコレだったのだろう。上のひなきのモデルは特に輪郭線がはっきり分かるようになっている。

そしてひなきが愛用するVividKissのスマイルドワーフコーデ。
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中間色と暖色で構成されカラフルでポップな印象を受けるこの衣装はシャツの上にデニムベスト、そして露出した腹部によって今までであれば立体感のある衣装になっていたのだが、見ての通り驚くほど平坦に見える。おそらく意図的に影を省略しているのだろうがこれによって上半身部分はかなりセルルック感が強くなっている。スカートもベルトとその装飾の立体感が抑えられておりこれもセルルック感が強く見える。

人間は2次元の絵でも陰影の付け方次第で立体的に見える錯視を起こしてしまうものだが、極端な話あれは写実的な絵で無くとも暖色と寒色の組み合わせ次第で単純な図形の絵でも錯視を起こしてしまうのである。そこにおいてこのひなきの衣装は暖色のみで構成され影も省略されているのでセルルックな印象が強くなっているのではないかと考えられる。このセルルック感が意図的なものであるかは分からない。偶然かもしれない。現にその後のプレミアムドレスはどれも立体感がある。ただ、はっきりしているのは「アイカツ」の衣装を含めたCGモデルに対するアプローチでもセルルックな見た目へ進んでいくことは十分に可能だという事である。

第110話「情熱のサングリアロッサ」ライブパート
紅林珠璃 / 「Passion flower」
ローズガラスプリンセスコーデ / Sangria Rosa

そして110話での「紅林珠璃」によるライブパート。フラメンコスタイルによるダンスと曲による異国情緒あふれた異色のライブは紅林珠璃の熱い人間性が表れた素晴らしいものになっている。フラメンコにかかせない手首の動きとヒールによるアクセント、ストリングスとカスタネットによるリズム感。バンドネオンが加わった事により若干のタンゴ感が出ている気がしなくも無いが気にしないでおこう。

3期組のモデルの違いを確信したのはこのライブパートである。
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珠璃の顔の部分、もっと言えば頬の部分を見てもらうと分かるのだが前述した「美月の頬」に感じていた事がここで顕わになっている。この頬の膨らんだ輪郭線、2期モデルにもこの曲線は当然見られたのだがこの珠璃のモデルは明らかにそれまでよりも強調されたものになっている。確認した限りでは少なくとも2期前半ではここまでのものは見られない。では実際に比較してみよう。
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左のいちごは112話の最新モデル、真ん中は102話のあかり、右の珠璃が110話。珠璃が若干下を向いてはいるのだがそれでも頬の輪郭部分のモデリングが異なっているのが分かるはずである。釣り目と長いまつげによって丸みがより強調されている。

因みに3期組は中学生という設定のためいちご達高校生とは体格が異なるのだが、顔のモデリングも違っている。
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見ての通り3期組は口の位置が下になっているが、これによって顎の面積が減り幼い印象が生まれている。確か以前スミレのモデルについて口の位置が下な様な気がする旨の感想を書いていたはずだがやはり正しかったようだ。なお、最新モデルのいちごについて変化が殆ど分からないとしたが恐らくいちごのモデルも頬部分の膨らみが修正されている。
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少なくとも2期前半モデルよりも変化している事は確かである。初めて112話のいちごのCGモデルを見た時「何が違うのかは分からないが何かが違うのは確かだ」という印象があり、初めは引き絵で目が大きくなっているような印象を受けたのだが、多分頬部分が修正されたことによってそう見えたのかもしれない。余談だがいちごの3期スクールドレスは正直ちょっと似合わ・・・。いや、これはどちらが悪いとかそういうワケではなくて露出した肩と腹部によって窮屈に見えてしまうのである。何というかサイズの小さい服を着せられている様なとでも言えばいいのか・・・。

珠璃のライブパートに話が戻るが、フラメンコのイメージとあって珍しく素の表情が多く、笑顔一辺倒だった今までのライブステージにない表情を多く見ることが出来る。何より胸に熱い想いを秘める珠璃らしさが出ている。
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ライティングも非常に凝ったものになっており上部からのスポットライトの時でも以前の94話のような極端な白飛びの表現ではなく適度に陰影が付けられており、これによってここだけ手書きと遜色ない色彩表現が出来ている。ここは本当に素晴らしい。
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個人的な好みを言えば珠璃には母親が着ていた様な真っ赤なドレスで踊って欲しかったのだが、多分一回限りでは無いと思うので次回に期待したいところ。

さて、現在劇場版も公開されており例によって事前情報を一切遮断して観に行ったのだが、いやーちょっと流石に驚いた。あまりに衝撃的だったので当該シーンのあと暫く内容が頭に入らなかった。本放送のEDで映像が流れているが劇場版は是非予告編含めた一切の事前情報を遮断して観に行くことをオススメしたい。そして112話でいちごの最新もモデルが登場したという事はこれからも2期組のアップデートされた3DCGモデルが登場するという事になるのだろうが。2期における美月的存在が不在の中3期がどこへ進んでいくのか、3DCGのこれからも含め面白い事になりそうである。

そいうえば今年も「アニメCGの現場」が発売される事になったので興味がある人は手にとってみては如何。


アニメCG関連過去記事

アイカツ!
「アイカツ!」第71話 霧矢あおいの「prism spiral」にみる振り付け。
「アイカツ!」アニメ3期における3DCGライブ演出の展望。
「アイカツ!」第103話 氷上スミレの「タルト・タタン」での3DCGライブ演出。
「アイカツ!」アニメ3期の3DCGモデルに見られる変化
『アイカツ!』第118話 藤原みやびの「薄紅デイトリッパー」における3DCGライブ演出。
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『アイカツ!』第124話 北大路さくら「Blooming♡Blooming」におけるセルルック表現。
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Go!プリンセスプリキュアのEDダンスについて
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「ラブライブ!」2期 第6話挿入歌「Dancing stars on me!」の演出。
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「プリパラ」における3DCGのライブステージ演出。part.1
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