So-net無料ブログ作成
検索選択

『アイカツ!』第160話の3DCGライブステージにおける変化について [アニメ]

161.jpg
この絵コンテを切ったのは誰だぁっ!という時は大抵五十嵐達也が関わっているので非常に分かりやすい。特徴的なコンテなので観ている間ずっとニヤニヤしてしまう位面白い。ただ、コンテと演出の両方を担当していないとイマイチ切れ味が悪い。というか観ているだけで誰が切ったのか分かるコンテっていうのは凄いと思う。まあ、単に私の好みに合っているだけなのだろうが。


160話「夢はパーフェクトアイドル!」ライブパート
大空あかり / 「Blooming♡Blooming」
ルビーブロッサムコーデ / Dreamy Crown


123話で初披露された「Blooming♡Blooming」のライブパートが装いも新たに160話で再び登場した。「Blooming♡Blooming」と言えば以前記事を書いた時にも記していたが100話以降の中ではかなり気に入っているライブステージである。曲の良さは勿論、カメラワークやダンスの振り付け、キャラクターの仕草、表情など物語上において意味のある、文脈を読み取る事が出来るライブステージになっている。これは続く124話での北大路さくらの「Blooming♡Blooming」も同様である。

ご存知の通りアイカツのライブパートは年々クオリティが上がっており、短期間にマイナーチェンジを何度も行う事によって常に新しい表現を生み出そうとしているのが見て取れる。124話以降まともな記事を書いていなかったが(申し訳ない)、あれ以降観ていなかったというワケでは全く無く寧ろ毎話欠かさずチェックしていたくらいで、記事を書かなかったのは思わず衝動的に書きたくなる様なライブステージが無かったからという事に他ならない。126話は別だが。と言いつつ160話を観たのはつい2日前だったりする(オイ)。因みに126話のライブステージの感想だが。あれは別にネタでも何でもなく初見時は本当にあんな状態だった、という事だけは言っておきたい。

本題に入るが、前述したように160話の 「Blooming♡Blooming」は以前にも披露されたモノで、今回のライブパートは123話と124話のカメラワークを混合して大空あかりのオーラを変えたりその他マイナーチェンジを施したりしたモノであって、別段新しい要素のあるライブステージというワケではない。


と、思っていた。


正確に言うと、大空あかりがカードにキスしてフィッティングルームを駆け抜けコーデをチェンジして見栄を切りステージに降り立ち一礼をしてポーズを構えイントロがかかったその瞬間だった。
01.jpg
何だコレ。
カメラワークは前回と全く同じだ。違うのコーデだけ。だから映像としては殆ど変わらないはずなのに明らかに変わっている点が一つだけある。もともとアイカツのアニメは3DCGパート含めて1440x810を超える解像度で制作されており、作画のコントラストが向上し3DCGパートが大幅に改良された第51話以降は女児アニメとは思えない程に映像に磨きがかかる様になっていた。100話以降はそれが顕著に現れている。とは言えそこは女児アニメ。深夜アニメ作品の様に万全の製作体制によってフルHDで制作されたモノと比べる程ではなく、土俵が違う以上制作側も当然そのつもりは無いとは思っていた。

しかし、第160話で出てきたライブパートの3DCGは明らかに解像度が上がっている。最初はそのあまりの鮮明さに意味が分からなくて混乱してしまい、コントラストが向上したせいで鮮明に見えたのかとも思ったのだがどうもそうではない。それではこの現象の説明がつかないのだ。どう考えても解像度側の問題だろうという事で実際に調べてみたのだが、結果として調べるまでもなかった。

123話と160話のライブパートはそれぞれ同一のフレームが存在しているので先ずはそれで比較してみよう。
001.jpg
002.jpg
左が160話、右が123話

3DCGモデルそのものに大きな変化は無いが輪郭線の太さが明らかに変わっている。恐らくレンダリングの解像度を上げたためにスケーリングの比率が小さくなった事によるものなのだろう。Blu-rayに収録されている映像を基本とすると1920×1080の映像にするためにそれ以下の解像度の場合は1920×1080へと解像度を引き上げなくてはならない。近年のアニメはその多くが1280×720で制作されているため解像度を合わせるためにスケーリングの処理をしなければならない。そのため元の映像が拡大されてしまうので制作解像度が低いとスケーリング後の映像はアプコンされたDVDの様にボケた映像になってしまう。
003.jpg
解像度以外にも160話は123話と比べるとモデリングが変化しており、頬の膨らみが増しているのと顎のラインが鋭くなっているのが分かる。以前は飛び出していた横から見えるアイラインの処理も改善されている。
01a.jpg
01.jpg
クリックで原寸大表示

なお上の画像は数フレームずれているがこのカットはモデリングの変化によってポーズも変化していたため、同一フレームでは無く似ているカットによる比較となる。上が123話下が160話となり顔の角度がわずかに異なるが160話の方が顎のラインが細いのがはっきり分かるだろうか。これは第4シーズンに入った事での大空あかりの身体的成長に合わせたモデリングなのだろう。

004.jpg
肘の部分を見てみると腕を曲げた時に肘の先端が骨ばるようになっており、また上腕二頭筋の膨らみも大きくなっているのが分かる。

恐らく揺れ物については変化は無い、というより以前から変化はあったのだろうが160話のライブステージでのスカートの揺れは特に素晴らしい。モデルの素体との干渉においてそこまで高度な処理はしていない(複数体でのステージの処理を想定すると出来ない)のか、従来のアイカツのスカートの問題点として「釣鐘を履いている様」な堅い揺れ方をしていたため最近までは素材の軽さや柔らかさがイマイチ表現できていなかった。


今回はソロライブという事もあるのだろうが揺れモノの処理がキチンと行われており、今まで見てきた中でも一番良い揺れ方をしている。特に揺り戻しの表現が良く出来ており、スカート全体が「波打つ」という表現が行われているのは嬉しいところ。モデルの動きに対して均一に揺れるのでは無く、揺れる速度がリアルタイムに変化しているのでスカートが独立した衣装として成立している。まだまだ完璧とまではいかないが思わず叫びだしたくなる位最高の揺れである事は確かだ。


161話「大阪アイドルものがたり」ライブパート
堂島ニーナ / 「ミエルミエール」
もふもふモンスターコーデ / Mech PaniQ


閑話休題。解像度の話に戻ろう。「結果として調べるまでもなかった。」と言ったのは161話があったからである。160話の時点ではもしかしたら輪郭線の太さが変わっただけなのかもしれない、という点について万が一の可能性も考えてはいたのだが、堂島ニーナのライブステージを観た瞬間そんな考えは時空の彼方へ吹き飛んでしまった。
N2.jpg
BSJAPANで観た人は気付いただろうがこれはどう見ても1600×900以上の解像度が出ている様に見える。カットによってはフルHDに匹敵する鮮明さがあり、明らかにレンダリング解像度が上がっている事が分かる。これはちょっと事件だ。
af.jpg
85295ba5.jpg
05825db1.jpg
モデリングの変化を筆頭にマイナーチェンジこそ数あれどここまで大幅に解像度を引き上げてくるとは本当に予想外だった。160話の「Blooming♡Blooming」を観た時は目の前に流れている映像が信じられなくてただた驚くだけだったが、161話の「ミエルミエール」でその驚きは確信へと変わった。

ただ、鮮明になった事による弊害も出ている。特に「ミエルミエール」に顕著なのだが、輪郭線が細くなった事と発色がよくなった事により3DCGモデルの立体感が強調されてしまい、カットによってはセルシェーディングでは抑えきれない位の立体感が出てしまい作り物モノ感が露骨に出てしまっている。

セルルックCGアニメの構造的なモノでもあるのだが解像度が上がり輪郭線が綺麗に出てしまう程、絵として整い過ぎて3DCG的な質感が前面に出てしまうのだがこれはアイカツに限った話ではない。解像度が上がる事によってディテールは増し映像は鮮明さを増す一方で如何にしてセルルック的表現を構築するか。課題も多いがアイカツの3DCGライブステージがまた新たな局面を迎えようとしているのは喜ばしい限りで楽しみでもある(一応記しておくが解像度の変化についてはあくまで外側から見た感想であり、実際にどうなっているかは分からないので悪しからず)。



アニメCG関連過去記事

アイカツ!
「アイカツ!」第71話 霧矢あおいの「prism spiral」にみる振り付け。
「アイカツ!」アニメ3期における3DCGライブ演出の展望。
「アイカツ!」第103話 氷上スミレの「タルト・タタン」での3DCGライブ演出。
「アイカツ!」アニメ3期の3DCGモデルに見られる変化
『アイカツ!』第118話 藤原みやびの「薄紅デイトリッパー」における3DCGライブ演出。
『アイカツ!』第123話 大空あかり「Blooming♡Blooming」における3DCGライブ演出。
『アイカツ!』第124話 北大路さくら「Blooming♡Blooming」におけるセルルック表現。
プリキュア
1/5 フレッシュプリキュア! のEDダンスについて
2/5 ハートキャッチプリキュア!のEDダンスについて
3/5 スイートプリキュア♪のEDダンスについて
4/5 スマイルプリキュア! のEDダンスについて
5/5 ドキドキ!プリキュアのEDダンスについて
6/5 ハピネスチャージプリキュア!のEDダンスについて
7/5 補足
Go!プリンセスプリキュアのEDダンスについて
『Go!プリンセスプリキュア』3DCGモデルによるセルルック表現
ラブライブ!
「ラブライブ!」ライブシーンの3DCGの演出について
「ラブライブ!」2期 第6話挿入歌「Dancing stars on me!」の演出。
プリパラ
「プリパラ」における3DCGのライブステージ演出。part.1
「プリパラ」における3DCGのライブステージ演出。part.2
「プリパラ」第22話「HAPPYぱLUCKY」におけるライブステージ演出。

アイドルアニメのCGライブパートランキング 2014
『file(N)-project PQ』ダンスアニメーションPVの演出について

nice!(1)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 3

おさるさん


初めまして!
このブログのおかげでアイカツのCGに興味が出た者です。
今回は質問があってコメントしました。

このブログでも書いてあったのですが、
北大路さくらちゃんのCGモデルが3期用に改善されましたね。
それを見て私はすごく良く出来たCGモデルだなーと
感心しました。
そこで他の1、2期キャラが3期用に改善されたら
どうなるんだろう、とワクワクしてしまいました。

しかし、いちご、あおい、蘭、おとめ、みずきのCGモデルを見て
がっかりしました。
なんか3期特有の顎がしゃくれてる感と言うんですか…
まあ、それが満載で、前から見ると可愛い顔をしているのですが、
正面から少しでもずれると一気に不細工になるんです。
なんだが他の3期モデルとは別物なんですよ。
さくらちゃんみたいに大胆にモデルチェンジされると思っていたので
かなりショックでした。

一方、かえでのCGモデルはかなり綺麗に仕上がっていたと思います。
(ユリカのがよくわからないのですが…)

みんな2期と比べるととても綺麗になったと思います。
しかし3、4期キャラのCGモデルと何かが違うと思うんです。

この違和感理解していただけるでしょうか。
もし、共感していただけたとしたら
この3期キャラと2期キャラのCGモデルの違いや、
この違和感の正体について教えていただけると幸いです。

ブログ、本当に楽しく拝見させてもらっています。
ありがとうございました。


by おさるさん (2016-03-17 08:30) 

smith

>おさるさんさん

北大路さくらは3期でもメインで登場していたのであかり達3期キャラクターのモデリングに合わせる形でフルモデルチェンジがされていましたが、いちご、あおい、蘭等の上級生キャラはあくまでサブなので2期のCGモデルのマイナーチェンジに留まっていました。上級生キャラに違和感を感じるのはそのせいですね。

2期と3期のモデルでは雛形となる顔のパーツの配置や大きさのバランスが異なるので横を向いた時に違いが顕著に表れます。

かえでのCGモデルについてですが、元々かえでのモデルは1期の時点で非常に出来が良く、1期の時点で主要キャラの中では最もセルルックが成立していました。これは単にモデリングを行ったモデラーのセンスが良かったという事になります。CGモデルといえど作るのは人間ですので。


by smith (2016-03-19 00:15) 

おさるさん


有難うございます。
また一つお勉強になりました。

私は3期のCGモデルがとても好みなのですが、
どのキャラクターも可愛らしい事には変わりありませんね。
もっと肩の力を抜いて見ることにします。

返信有難うございました。
アイカツスターズになってもCGについて色々教えて頂ければ
幸いです。

by おさるさん (2016-03-21 13:29) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
メッセージを送る